コーディネート時の要望
旅のテーマ:先人の知恵や工夫から生きる力を育む
  • 農業体験と十勝らしいものを試食したい!
  • アカデミックな話が聞きたい!
  • 3クラス平等な体験をさせたい!
学校名
札幌日本大学中学校 様
実施月
5月
時間
約4時間
受入人数
3クラス/100名
担当者よりコーディネートのポイント
男の子の多い工学系のクラスもある学校と伺ったので、農業とロボットや機械の繋がりを知ってもらえる体験を考えました。先人たちの苦労や知恵が今の豊かな暮らしに繋がっていて、これからを生きる子供達にも先人たちと同じように人間の知恵や工夫でより良い未来を築いてほしいという願いを込めて、十勝農業の進化を体感するプログラムを提案しました。
また、人や馬で耕していた時代から今やGPSやロボットと農業が繋がる時代であることを知ってもらい、農業の仕事は作物を栽培するだけではなく、グローバルで先進的な職業であることを知ってもらい、これから培っていく知恵や工夫が農業に関わっていく可能性を感じてもらえるような体験を提供したいと考えました。
要望にもあった子供たちが全員同じ体験を出来るよう3つのプログラムを用意し、クラス毎にローテーションを組むなど工夫しました。
1. 畑を手で耕してみよう!
まずは開拓者になった気持ちで、クワを手にして畑を耕す作業から。簡単そうに見えてこれが結構な重労働。慣れない作業に「疲れる~!」という子供たちの悲鳴!?も聞こえてました。人が耕せるスピードと時間を考えると原野を畑にしていった先人の力は本当に偉大です。諦めないで挑戦するまさに「開拓者精神」を学んでもらいました。
2. 馬耕を体験しよう!
1馬力は馬1頭分の力を意味します。馬の力が北海道の農業にとって非常に重要な役目だったことが、馬力が今でも力の単位で使われていることから伺えます。クワの次は実際にプラウ(畑を耕す道具)を馬がひっぱる姿を見学。もちろんですが力の差は一目瞭然!数名に実際に馬を操縦する体験もしてもらい、馬との息を合わせる「人馬一体」を体感。うまくできた生徒さんには拍手が送られ、ご褒美に馬にも乗せてもらっていました。頑張った馬にはニンジンのご褒美も。可愛い馬とのふれあいタイムも好評でした。
3. 昔の暮らしを感じてみよう!
昭和初期の古民家で昔の暮らしを知る畑ガイドが、当時の暮らしを昔の道具を見せながらお話。昔の着物を着てみたり、お手玉やけん玉などの遊び道具を楽しめば昭和にタイムスリップ。昔の衣食住を知ることで、改めて現代の豊かな暮らしに感謝する気持ちが芽生えたのではないでしょうか。
4. 帯広名物豚丼を作って食べよう!
十勝開拓の祖、依田勉三は「開墾のはじめは豚と一つ鍋」と自身の句の中で詠んでいます。 十勝に住む庶民にとってなじみの深い豚肉を使った「豚丼」を自分たちで作りました。炭で焼いたお肉にたれを絡め、大盛ご飯にのせれば完成!役割分担をして協力し合って作ったオンリーワンの豚丼は「美味しい!」と大好評でした。
5. 農機具の進化を学ぼう!
馬の時代から機械の時代へ。農機具歴史館に展示されている数々の機械を、解説を聞きながら見学し、農業機械の進化を学びました。更にGPSの自動操縦のデモンストレーションや農業用ドローンを間近で見ることのできる貴重な時間を過ごし、小型ドローンでの記念撮影も。 人から馬、馬から機械、そして機械からロボットへと農業の未来の変化を体感してもらいました。